茶道歳時記 9月(長月)

9月(長月)

異 名  長月 季秋 建戌月 稲刈月 色取月 菊見月 寝覚月 紅葉月

時 候  秋分 初秋 爽秋 秋色 秋涼 清涼 涼風 野分

茶 趣  観月茶会 天然忌(表千家) 

行 事  重陽 月見 彼岸会 敬老の日 秋分の日

床飾り  虫籠 三方に蓮・小芋 着せ綿飾り

掛 物
水月空華(すいげつくうげ)  体露金風(たいろきんぷう)  月白風清(つきしろかぜきよし)  逢月打月(つきにあえばつきにだす)  
一片月生海(いっぺんのつきうみにしょうず) 秋月揚明暉(しゅうげつめいきをあぐ)  秋山風月白(しゅうざんふうげつしろし)  
秋声満万里(しゅうせいばんりにみつ) 秋風吹不尽(しゅうふうふいてつきず)  深雲古寺鐘(しんうんこじのかね)
清風万里秋(せいふうばんりのあき)  清風払明月(せいふうめいげつをはらう)  千里一望秋(せんりいちぼうのあき)  
敲落天辺月(たたきおとすてんぺんのつき) 月落不離天(つきおちててんをはなれず)  月涼人棹舟(つきすずしくひとふねをこぐ)  
月知明月秋(つきはめいげつのあきをしる)  天高一笛清(てんたかくしていってききよし)  法如水中月(ほうはすいちゅうのつきのごとし) 
水和明月流(みずはめいげつにわしてながる)  掬水月在手(みずをきくすればつきにてあり)  虫声風露冷(むしのねふうろひややか)
明月払清風(めいげつせいふうをはらう)   吾心似秋月(わがこころしゅうげつににたり)  万戸擣衣声(ばんこころもをうつこえ)
月印水水印月(つきはみずにいんしみずはつきにいんす)  月在青天水在瓶(つきはせいてんにあってみずはへいにあり)  
明月清風共一家(めいげつせいふうはともにいっか)  有花有月有楼台(はなありつきありろうだいあり)


花 木  
秋丁字 葦(あし) 磯菊 梅鉢草 大葉升麻(おおばしょうま) 丘虎の尾 
女郎花(おみなえし) 蒲  雁草(かりがねそう)  苅萱(かるかや)  河原撫子 
桔梗(ききょう) 金水引  草藤  葛  紫苑  秋海棠(しょうかいどう) 撫子 
秋明菊(貴船菊) 数珠玉  上臈杜鵑草(じょうろうほととぎす) 睡蓮  芒(すすき) 石竹  仙翁   蓼(たで)  玉あじさい   玉川ほととぎす
田村草  釣鐘人参  七竈(ななかまど)  野紺菊  野牡丹  萩浜菊  風船葛 節黒仙翁  藤袴(ふじばかま)  芙蓉(ふよう)  水引  木槿(むくげ)
雌刈萱(めかるかや)  矢筈芒(やはずすすき)  山路野菊  山萩  山葡萄 
友禅菊  嫁菜  竜胆(りんどう)  吾亦紅(われもこう)

花 入 杵形  繭籠(まゆかご) 青磁算木

香 合 月見舟  三日月形  月の字  砧(きぬた)  青貝虫  指月布袋図 

風炉先  雲月  露芝

釜  望月  日月  三日月  菊水地紋

風 炉  眉 雲龍 切合

棚  行雲棚

水 指   芋頭  染付葡萄棚  五節句図  浮御堂図  梔子細

茶 器  秋野棗  望月棗  既望棗  夕顔棗  住吉棗  宮城野棗       朱菊図大棗  武蔵野中次  秋草中次  萩棗  蔦茶器  笹露棗  月茶器   花兎茶器

茶 碗  菊図 月芒図 秋草図 

蓋 置  夜学 武蔵野図 菊図  

建 水  菊彫
主菓子  秋草  鶉餅  黄金菊  桂の月  桔梗餅  菊花餅  着せ綿 小芋  光琳菊  小萩餅  白菊  仙家の友  月見団子  萩の露  萩上用  
まさり草  

干菓子  芋の葉  兎煎餅  枝豆  桔梗  菊の葉  小芋  光琳菊 小菊 芒  芒煎餅  玉兎  籬  砧 

主菓子器 三方

干菓子器 山道盆 高坏

莨 盆  萩丸手付 虫籠

銘・季語
秋風  秋空  秋の野  秋の虫  秋の夜  秋彼岸  有明  十六夜 
稲舟  雨月  菊慈童  砧  玉兎  吟風  降り月  小男鹿(さおしか)   嵯峨野  残月  柴の戸  秋声  松琴  白菊  白露  新涼  立待月   重陽  月影  月代  月の雫  月見  露衣  野菊  野分  萩の戸    萩の露  笛の音  藤袴  籬の菊  籬の露  松虫  待宵  宮城野     武蔵野  名月  夕月夜  弓張月  宵闇

天然忌……9月13日、表千家家元で7代如心斎(天然)を追悼する法要が営まれる。
重陽……9月9日の節句。陽の数で最も大きい九を重ねるところから重九とも呼ばれ、長久に通じるものとして尊ばれた。
秋分の日……二十四節気の一つで9月22・23日頃。彼岸の中日に当たり、昼夜の長さがほぼ等しくなる。